国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構
QST病院

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眼球腫瘍

眼球腫瘍に対する重粒子線治療について

適応症

眼球腫瘍への重粒子線治療が保険診療として行われているのは、以下の場合です。

疾患名適応
1脈絡膜悪性黒色腫眼窩内に限局した脈絡膜悪性黒色腫

眼の脈絡膜と呼ばれる場所にできる悪性黒色腫は、日本国内ではまれな疾患ですが、頻度の高い北米、ヨーロッパでは、粒子線治療(重粒子線治療を含む)は標準治療の1つ数えられています。この疾患はすでに保険適用となっています。

治療実績

疾患名期間例数
1頭頸部悪性黒色腫(眼球を含む)2001-2017215

当院では2001年に脈絡膜悪性黒色腫に対する重粒子線治療を開始し、2017年までに216例の治療を施行しています。5年の全生存率は80.4%で、眼球温存率は92.8%でした。副作用については新生血管緑内障を35.9%、現在と同等の治療方法で行った症例に限ると13.9%でした※1

※1 Toyama et al. 2013; doi: 10.1016/j.ijrobp.2012.12.022