次世代照射システムの紹介

概要

放射線医学総合研究所では、1994年より世界に先駆けて重粒子線によるがん治療の臨床試験を開始し、2003年に厚生労働大臣より高度先進医療(現在、先進医療)として承認され、これまで9,000件を超える治療を行ってきました。更なる治療の高度化、患者さんの負担軽減などを実現するため「新治療研究棟」を建設し、2011年5月から、3次元スキャニング照射による治療を開始しました。この時は頭頸部や骨盤部領域の固定部に限られていましたが、2015年3月から呼吸性移動を伴う領域の3次元スキャニング照射治療(臨床試験)を開始しました。

プレス発表:世界最高速呼吸同期スキャニング照射による治療を開始
-呼吸で動く胸部・腹部のがんを狙い撃ち-

重粒子線高速スキャニング照射(動画)

人体を模擬した標的に重粒子線のビームを重ね塗りするように照射する様子です。(左側:照射中のスライス毎の線量分布 右側:照射した線量の積算分布画像)

X線透視による呼吸同期(動画)

呼吸を模擬して移動する標的を追尾している青い枠が、治療計画で設定した位置を示す黄色の枠に入った時(枠の色が黄色から緑に変わった時)と重なった時だけ重粒子線が照射されます。

外観

本施設は地上2階、地下2階(延べ床面積:7,300m²)の構成で、外壁全面をコンクリートが覆っています。これまでの粒子線治療施設がそうであったように、その雰囲気はともすれば患者さんの不安感や、治療を行う医師や技師等の精神的な圧迫感につながりがちですが、屋上と壁面に緑化を施すことで従来の雰囲気を覆し、安心感や快適性の提供につながっています。また、見た目の印象だけでなく、日射による蓄熱を低減することで空調の負荷を減らし、省エネルギー化にも貢献しています。

このデザインにより本施設は、財団法人都市緑化機構主催の『第10回屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール』の壁面・特殊緑化部門で『環境大臣賞』も受賞しました。

建物名称 構造 地上階数 地下階数 高さ(m) 建面積(m²) 延面積(m²) 竣工年月日
新治療研究棟 鉄筋コンクリート、一部鉄骨(RC-2-2) 2 2 20 2,600 7,300 2010.3.30

施設内部

施設内部は、1階のエントランスホールと地下2階の治療ホールの他、2階に患者移送通路があり、病院とつながっています。

内部は全体として「和」を意識し、自然光の取り込み等これまでの治療施設には見られなかった内装デザインになっています。この工夫は、これから治療を受けられる患者さんに安心感を提供するだけでなく、治療にあたる技師等の精神的負担の軽減に寄与しています。

治療ホールは地下2階にあり、3つの治療室の他、シミュレーション室や準備室などで構成されています。本施設の外観や内部の治療機器は、公益財団法人日本デザイン振興会主催の『2011年度グッドデザイン金賞』を受賞しました。以下に本施設の概要や本施設で実施する次世代重粒子線がん治療についてご紹介します。

地下2階治療ホール平面図

1Fエントランス

治療室の様子

治療台の動画 (flash player版)

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研究内容・成果

新治療研究棟では以下の研究を行っております。

  • 教材資料アニメーション
  • 原発事故関連
  • 受賞・表彰一覧
  • 患者さん・研究に参加された方へ

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