世界の粒子線治療施設の現状

画像:世界の粒子線治療施設

普及推進Teamの最新MAP 2013年4月末日現在

ドイツ

写真:ドイツの粒子線治療施設

ダルムシュタットの重イオン科学研究所(GSI)では、医療専用ではありませんが、既存の原子核実験用の重イオンシンクロトロンを使って、ドイツがんセンター(DKFZ)と協力し、炭素イオンを使った重粒子線治療を1997年(平成9年)に開始しました。スポットビームスキャニング法を使っているのが特徴です。2009年に治療は終了し、その成果は国内のハイデルベルク大学に受け継がれ、炭素・陽子線治療施設(HIT)が2009年より治療を開始しています。

イタリア

大学病院等により財団CNAO(イタリア重粒子治療センター)が設立され、ヨーロッパ連合原子力研究機関(CERN)などとの国際協力を得ながら炭素・陽子線治療施設が建設され、2011年より陽子線、2012年より炭素線治療を開始しています。

オーストリア

ウィーン郊外のウィナーノイシュタットの町に医療専用の重イオン加速器施設(Med-Austron)を建設中で、2015年に治療開始予定です。

スイス

PSI研究所では1984年から陽子線治療を行っています。この研究所ではスポットスキャニング法を用いた陽子線の強度変調照射など、線量の集中性を高めるための開発を行っています。2006年には陽子線加速器を超電導サイクロトロンに変更し治療を行っています。

フランス

フランス国内では、オルセーやニースなどで陽子線治療が行われていますが、炭素線治療施設の計画としては、リヨン地域のClaude Bernard大学などを中心としたETOILE計画が進み、建設に向けた検討が行われています。

中国

山東省の万杰医院にて陽子線治療施設が2004年に稼動しました。蘭州の近代物理研究所が理化学研究所やドイツGSIなどと国際協力して進めている重イオン研究施設(HIRFL)にて治療用ビームラインが設置され2006年から治療を行うとともに、新たな重粒子線治療施設を建設中です。また、上海では炭素・陽子線治療施設が建設中で、2014年に稼働予定です。

韓国

ソウルの国立がんセンター(KNCC)にて陽子線治療施設が2007年に治療開始しました。韓国原子力医学院が釜山市と共同で重粒子線治療装置の建設を計画中です。

アメリカ

写真:アメリカの粒子線治療施設

1950年代に世界で初めて粒子線治療を開始したアメリカでは、ロマリンダ大学とマサチューセッツ総合病院で回転ガントリーを使った本格的な陽子線治療をそれぞれ1991年と2001年から行っています。2006年にはMDアンダーソン病院で陽子線治療センターが完成し治療を開始しました。また、2006年のフロリダを含め、それ以降も陽子線施設が多数稼働開始しています。現在、陽子線治療施設を建設しているメイヨークリニックをはじめ、国内で重粒子線治療施設の検討がなされています。

ロシア

1960年代より陽子線治療を開始したロシアでは、近年重粒子線治療施設の検討が始まっています。

その他

台湾、中東にて重粒子線治療施設が検討されています。

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