放医研と米国コロンビア大学が覚書締結へ
-重粒子線・放射線医学生物学分野を共同で研究-

2011年11月21日
独立行政法人放射線医学総合研究所

本協定のポイント

 (独)放射線医学総合研究所(理事長:米倉義晴 以下、放医研)と米国コロンビア大学(理事長:Lee C. Bollinger 以下、コロンビア大)放射線腫瘍学科および健康科学部門放射線医学研究センターは、宇宙放射線影響研究をはじめとする放射線影響研究に関する分野、および、重粒子線がん治療をはじめとする放射線医学研究に関する分野において、教育、研修、学術研究における協力関係を深めるために、学術協力に関する覚書を締結することになりました。

 放医研は長年にわたり重粒子線がん治療とその臨床応用並びに同装置の研究開発を行っており、さらに、様々な放射線の生体影響研究を行っています。一方、コロンビア大はマイクロビームを用いた生物研究のパイオニアであり、バイスタンダー効果や適応応答をはじめとする低線量影響研究に多くの知見と成果を持っています。

 粒子線がん治療の分野では陽子線が主流となっている米国において、放射線医療の中心的存在の一つであるコロンビア大と、重粒子線がん治療のトップランナーであり関連する多くの知見を有する放医研が協力することで、米国での重粒子線がん治療の展開に大きく貢献することが期待されます。また、放射線影響研究に関する分野では、マイクロビーム照射技術や重粒子線照射技術等、両者が持つ特徴的な技術を相補的に活用することにより、低線量放射線の生体に対する影響に関する研究に新たなブレイクスルーをもたらすことが期待されます。

 本覚書の締結は、平成23年11月21日、放医研で行います。

放射線医学総合研究所について

 1957年(昭和32年)の創立以来、放射線と人々の健康に関わる総合的な研究開発に取り組む国内で唯一の研究機関。現在、緊急被ばく医療や分子イメージングなどに関する5つの研究センターを持ち、そのうちの一つ、重粒子医科学研究センターでは主に、炭素イオンを加速器で高速に加速して作られる重粒子線によるがん治療および関連の研究開発などを行っている。

 重粒子線による最先端の放射線治療を主導する研究機関として、治療法のさらなる高度化と全国的な普及を目指した研究開発にも取り組んでおり、当研究所の重粒子線がん治療は、厚生労働省の先進医療として承認され、平成6年の治療開始以来、登録患者数は5887名(平成23年2月現在)であり、年々増加している。

コロンビア大について

 1754年に設置された米国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区に本部を置く、アメリカ合衆国でも有数の名門校の私立大学。多数のノーベル賞受賞者や著名な研究者を擁する。放射線医学研究センターは1915年にメモリアル・ホスピタルに設立され、1944年にコロンビア大へ移管された。

協定書の概要

締結日: 平成23年11月21日
施行日: 平成23年11月21日
締結者: ニューヨーク市コロンビア大学 上級理事 Lee Goldman, M.D.
独立行政法人放射線医学総合研究所 理事長 米倉 義晴
主な協力内容:
  1. 教育・研究における情報交換
  2. 相互派遣による人材の交流
  3. ポスドク研究員および若手研究員の任命による人材の育成
  4. 共同研究および会議の合同開催

用語解説

※ 重粒子線

ヘリウム以上の元素をイオン化し、それを加速器で高速に加速して作られる放射線の一種。放射線医学総合研究所では炭素イオンを加速して重粒子線(炭素線)としている。

プレスリリースのお問い合わせ

ご意見やご質問は下記の連絡先までお問い合わせください。

独立行政法人 放射線医学総合研究所 企画部 広報課

Tel:043-206-3026 Fax:043-206-4062

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