IAEA協働センター第3期認定記念シンポジウム『放射線医学で国際貢献するIAEAと放医研』を開催しました。

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冨岡 勉 文部科学大臣政務官(写真・中央)の立ち会いのもとIAEAのレシィ・チェム氏(写真・右)から理事長(写真・左)へIAEA-CC認定プレートの授与が行われた。

独立行政法人放射線医学総合研究所(以下、放医研)は、国際原子力機関※1(以下、IAEA)の協働センター(Collaborating Centre)※2として三期目の認定を受けました。認定を記念して、2月20日(木)秋葉原の富士ソフトアキバホール(東京都千代田区神田練塀町)で、IAEA協働センター第3期認定記念シンポジウム『放射線医学で国際貢献するIAEAと放医研』を開催しました。寒い一日でしたが、約120名の方々にご参加いただきました。
開催に先立ち、来賓の冨岡 勉 文部科学大臣政務官にご挨拶をいただいたあと、大臣政務官御立会いのもとIAEAヒューマンヘルス部長であるレシィ・チェム氏から理事長へIAEA-CC認定プレートの授与が行われ、指定三分野である低線量放射線生物影響、重粒子線がん治療、分子イメージングについてチェム部長から「放医研に期待すること」と題してご講演いただきました。その後のセッションⅠ:「IAEA協働センター指定3分野の概要」では、放射線防護研究センター、重粒子医科学センター、分子イメージング研究センターの各センター長から指定3分野について放医研がどのような研究を行っているのかご紹介しました。その内容を踏まえて午後のセッションII:「IAEA協働センター指定3分野の活動状況と将来展望」では、コメンテータとして日本学術会議の春日 文子副会長をお招きして、3センター長とパネルディスカッション形式で、会場からの意見や質問を受けながら、放医研が放射線医学の分野でIAEAを通じてどのような国際貢献をしていくのか活発な議論が展開されました。春日副会長からは、「貢献という言葉が持つ一方的な関係ではなく、協働センターとしての活動が双方にとって有益であることを認識することが大事」とのコメントをいただきました。そのほか、低線量放射線影響研究において日本が期待されている役割、重粒子線治療普及における産学官の連携、診断技術の標準化の重要性、分子イメージング分野における国ごとのニーズの相違を踏まえた協力の重要性、さらには今後、診療と治療を一つのパッケージとした新しい協働活動の可能性などが話題になり した。
最後のセッションⅢ:「研修生の視点から見たIAEA協働センター」では、IAEA-CCの活動の一環である教育プログラムに参加されたベトナム、マレーシア、インドの若手研究者3名をお招きして、各国の現状、そして放医研の研修で得たことがどのように活かされているかお話していただきました。モデレータとのやりとりの中で、人材育成の拠点としての放医研に対する高い期待、情報や知識の普及における研修生同士のネットワークの重要性などが議論されました。
このような貴重な意見を第3期IAEA協働センターの活動に生かしながら、研究開発及び国際的な人材の育成を行っていきたいと思います。

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会場の様子

セッションⅡ。
左から2番目が日本学術会議の
春日 文子副会長

セッションⅢ

用語解説

※1 IAEA

ウイーンに本部を持つ国連関連機関で、1957年に設立され、加盟国は161か国(2014年1月現在)です。原子力の平和的利用を促進するとともに、原子力が平和的利用から軍事的利用に転用されることを防止することを目的に、核科学と技術の平和利用を推進すること、原子力安全の基準を策定し高いレベルの安全を維持すること、核不拡散条約の履行の確認、核物質と施設が平和目的にのみ利用されることの確認を行っています。なお、「核科学と技術の平和利用を推進すること」については、人間の健康増進に貢献する取組みのひとつとして、がん対策が優先課題に位置づけられています。

※2 IAEA協働センター

IAEAは、組織の目標を達成するために必要なプログラムを設定しています。IAEA協働センターは、このプログラムのうち特定のもの(研究・開発・研修)を支援するため、IAEAにより選定された機関です。選定は世界各国の関連研究所の中から行われ、プログラム活動を実施する能力など、これまでの活動や成果などを評価した上で認定されます。現在、20か国で21の研究機関がIAEA協働センターとして活動しています。日本では放医研が唯一の認定機関となります。放医研は、IAEAプログラムのうち、原子力技術の応用を通して、加盟国の健康上の問題に係わる予防、診断、治療についてのニーズに対処する能力の強化を目的としたヒューマンヘルスプログラムの「低線量放射線生物影響」「重粒子線がん治療」「分子イメージング」の分野で活動をしています。

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